家電製品の外装 ボタンの構造
先日、地域のお祭りの景品でこんなものをいただいた。
地デジチューナー。
アナログテレビでデジダル放送を見るための変換器だそうだ。
うん。
申し訳ないが、めっちゃ要らない。
家をキレイに保つためには、さっさと捨てるべきだろう。
が……。
ただ捨てるのではもったいない。
ちょっと解体してみよう。
四隅のネジを外し、本体を開いたところ。
中身は、コネクターが実装された基盤のみ。
とてもシンプルな構造だ。
そこでココ、電源ボタンに着目してみる。
どうせ使わないものなので、
表面に張られた装飾用の薄いプラスチックを
ベリっと情け容赦なく剥がす。
すると、ボタンの部分はこのような、
まるで飛び込み板のような構造になっていることが分かる。
斜め横から見てみると、
板の根本は他の部分よりも薄くなっていて、
より軽い力で曲げられるようになっていることにも気づく。
続いて裏を見てみる。
中央の凹みの部分がちょうど表側ボタンの凸の部分だ。
何故このように凹ませているかというと、
ボタンの部分のように、急に厚みのある部分を作ってしまうと、
溶けた樹脂が冷える時の収縮により、
ボタンの表面にヒケというくぼみができてしまうのだ。
そこで、周囲と同じ肉厚(厚み)になるように、
ボタンのウラ側にはこのような凹みをつけるのである。
そしてボタンのウラ側の凹みの下に、小さな丸い突起がある。
これが基盤についた、このスイッチを押すのである。
ところで、電気製品のボタンを押した時には
ポチっという独特の感触があることが多いだろう。
実はこの感触は、
基盤についているボタンの方で作られていることが多い。
この小さなボタンの中に、小さな金属のドームがあり、
それを押してペコっとなると通電する、
そういう構造になっていることが多いのだ。
ゆえに、外側のプラスチックキャビネット側は、
このような簡単な構造であることがほとんどなのである。
調べてみると、この地テジチューナー
新品で購入すると、1万円以上もするものらしい。
そんなものを使いもせずに分解してしまったワタシ。
……まあいいか。我が家では使いみちがないし、
誰かに譲ろうにも、今どきチューナーを必要とするひとも
めったにはいないだろう。
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