ここがスゴイ!!低燃費住宅
突然だがこの写真、いったい何のカットモデルだろうか?
(カットモデル:内部構造を見せるために、特定の断面で切断された展示用の部品)
実はこれ、窓枠なのである。
何の窓か?
航空機?それともリニアモーターカー?
違う。
住宅だ。
これは「低燃費住宅」に使われる窓のサッシなのだ。
まるで精密機械の内部のような窓枠。
なぜこのような、複雑に入り組んだ構造になっているのだろう。
室内に明かりを取りこんだり、換気のためには欠かせない窓。
だが窓というのは、壁に比べて外の温度を伝えやすい場所なのだ。
冬の寒い日、室内は温かいのに窓がひんやりと冷たい。
そんな経験をもつ人は多いだろう。
室内から触れた窓が冷たいということは、
窓から外の温度が室内に伝わっているということなのだ。
ではなぜ窓は外の温度を伝えやすいのか。
それは熱伝導率という言葉で解説することができる。
熱伝導率というのは、どれだけ熱を伝えやすいかという数値だ。
例えば火にかけた鍋を手で持つとき、
手と鍋の間にふきんを挟み、ふきん越しに鍋をつかむ。
このとき金属の鍋は熱くなるが、布であるふきんは熱くならない。
金属に比べ、布の方が熱を伝えにくいからだ。
つまり布のほうが熱伝導率が低いということになる。
住宅で一般的に使用されるアルミサッシ。
一枚のガラスの周囲を、アルミの窓枠が囲んでいるのだが、
アルミというのはとても熱を伝えやすい物質なのだ。
またガラスも決して熱を伝えやすい訳ではないのだが、
ガラス自体に厚みがないことなどから、
壁よりも外の温度を室内に伝えてしまうだ。
結果として窓は外の温度を伝えやすい場所になってしまう。
そこで冒頭の窓の出番である。
ガラスは3枚。
さらにサッシは樹脂製で、このような複雑な構造になっている。
中に作られた、たくさんの空間一つ一つが断熱材の役割を果たすのだ。
イメージとしては、SFアニメの宇宙船などで船体の一部が破損した際
次々と隔壁シャッターが降りてきて、
船内の空気が外に逃げないようにするような感じだ。
……よけい分かりにくくなったかな?
まあいいや。
このサッシがSFすら感じさせる技術の結晶であることは、
言葉にせずとも冒頭の写真が証明しているだろう。
この写真は、
低燃費住宅東海支店様のモデルハウスにおじゃました時に撮ってきたものだ。
低燃費住宅では、このブログで取り上げた窓だけでなく
外壁、外構、あらゆる部分から「健康」、「省エネ」、「耐久性」を追求している。
そしてその性能を実感してもらうために、
ただのモデルハウスの公開だけでなく、何と宿泊体験まで実施されているのだ。
他にも暮らしや育児に役立つ様々なワークショップも開催されている。
家の購入を考えている人も、そうでない人も
一度遊びに行ってみると、きっと面白い発見があるだろう。
低燃費住宅 東海支店様 HP
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