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怒りのパスタをクルっと丸めてポイが穏やかさの秘密?!知性を育てる個人指導塾経営、疋田あゆみさん

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穏やかで優しそうな「お母ちゃん」それが疋田(ひきた)さんの第一印象だった。
しかしその口から語られるのは、骨太で力強い学習への情熱。
12年にわたり、静岡県浜松市で1対1指導の個人指導塾「AgZemi」を運営している
疋田(ひきた)あゆみさんの活動をここに紹介したい。

個人指導は「落ちこぼれ対策」だけではない

疋田さんは以前、静岡県に拠点を置くクラゼミで活動していた。
今から15年ほど前の、全国的に個人指導塾が一斉に増えた時期のことだ。
疋田さんもクラゼミで個人指導の立ち上げに関わり、システム作りに携わっていた。
当時は35人の講師で150人の生徒を指導するまでに、システムを成長させたという。
しかし疋田さんは、クラゼミの方針と自分の考えにズレが出てきたことを感じていたそうだ。
一般的に大手塾での個人指導というと、
集団指導にはついていくことのできない、
いわゆる「落ちこぼれ」の生徒を対象としたものが多い。
しかし疋田さんは、
小学校低学年から大学受験を意識するような家庭の子にも
個人指導が向いていると考えている。
そこでクラゼミから独立。個人指導塾を立ち上げ、以来12年。
静岡県内はもちろん、県外の生徒も含む数多くの生徒の指導にあたってきた。
疋田さんが指導するのは小2から高3までの生徒。
発達障害などがあり、独自のカリキュラムを必要とする生徒や
医学部受験を目指すような高いレベルの生徒など、
幅広い生徒達の需要に対応する指導を続けている。

指導の目標は「ちゃんとした大人に育てる」こと

1対1の指導であれば
成績そのものをあげるのはそんなに難しいことではないと疋田さんは言う。
受験対応も大切だが「ちゃんとした大人」に育てるのも大事というのが
疋田さんの理念だ。
「ちゃんとした大人」になるためには、
子供には欠けている力を伸ばしてやる必要がある。
それは対話力と知性だと疋田さんは言う。

疋田さんは日頃から子供たちに対話力をつける指導を行っているという。
具体的には
・考え方の違う人と対話し、落としどころを見つける
・主語を明確にした、公式な話し方を身に付ける
・会話のキャッチボール、ラリーを続ける
といった内容だ。
このような会話は、子供同士の日常的なやり取りの中だけで訓練するのは難しい。
だからこそ大人が手助けし、力を身につける機会を作ることが必要だ。

疋田さんがもう一つ大切にするのが、知性にフォーカスした指導である。
知性とは
「人間関係を因数分解のように考えたり
問題に対して歴史を参照にしながら考えるなど
教科を越えて考え、分析し、新しい局面を拓くための総合的な力」
人は困難や苦境に直面したときに、感情だけで立ち直ることはできない。
感情ではなく知性をもって行動することで、
新しい局面を切り拓くことができると疋田さんは考えているそうだ。

他人と対話する力を持ち、知性によって未来を切り拓く。
そんなたくましい「ちゃんとした大人」を育てる。
それが疋田さんの指導のゴールだ。

経済にもてあそばれる学習

疋田さんの話を伺っていて、私の心に強く突き刺さった言葉があった。
「学習を経済がもてあそび過ぎている」
世の中を見渡せば、塾や学習教材の宣伝文は危機感を煽るものが多い。
そのため、本来必要な学習の方針が見えにくくなってしまっていると疋田さんは言う。
あれもこれもと付加価値を付け
今のうちに、できるだけ早く……と学習へと駆り立てる。
結果として不要な学習が増え、子供達にしわ寄せが行っている。
そんな現状から子供を守るためには、
保護者自身にも必要とされている学力の「中心」を理解する力が必要だそうだ。
何となく、分からなくもない話である。
例えば英語、プログラミング。
子供を持っていれば際限なく舞い込む広告を眺めては
「これは本当に必要なのか?」と悩むことも少なくない。
疋田さんによれば、一番良い方法は
文科省が公開している学習指導要領を確認することだという。
懐中電灯の光も、末端に行けば広く薄くなるが
本体に近いところからすくい上げれば、狭く濃いものが得られる。
学習指導要領を参照すれば、必要とされている「学力」とは何なのかが分かる。
学習指導要領というと、学校の先生達だけが知るものだと思っていたが
疋田さんの話を聞いて調べてみると
なんと文科省のホームページから、誰でも見ることができるようになっていた。
学習教材や学習塾の宣伝文句に焦燥感を覚えるときには
学習指導要領を確認し、本当にそれが必要なのか考えてみるのも良いかもしれない。

知られざる素顔

骨太な教育方針を掲げ、どっしりと生徒と向き合う疋田さんだが
実は怒りっぽいのだと本人は言う。
そこで対策として、一人でカラオケに行って喉をつぶし物理的に怒れなくすることもあるそうだ。
さらに疋田さんは、独自のおまじないも教えてくれた。
まず鏡の前に立ち、頭の中にフォークを刺す姿をイメージする。
そして手をクルクルと動かし、怒る神経をフォークで巻き取って「ポイ」するのだという。
何とまあ……
意外といえば意外なほどにお茶目な素顔が覗く話だ。
とはいえ子供と向き合えば腹の立つことが多いのもよく分かる。
我慢ばかりしてストレスを溜めるのではなく、対策を考え実行する。
これも疋田さんの知性のなせる技……なのかもしれない。

そんな疋田さんの塾のHPはこちら

考える力を身につけて受験に成功!静岡県浜松市の個別指導塾 AgZemi

疋田さんの考えや指導のコツが詰まったブログはこちら

静岡県浜松市の個別指導塾agzemi(エージーゼミ)あゆみ塾長のブログ

 

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