工業×執筆 のハイブリッドな視点から工業、製造業の世界を言葉にする

はじめてスキーに行く前に。確認しておきたい3っつのポイント

Pocket

スキーやスノボは危険性の高いスポーツである

スポーツには2つの種類がある。
試しに、いくつかの代表的なスポーツをAとBに分類してみよう。

A.マラソン、ボーリング、卓球、バトミントン
B.スカイダイビング、スキューバダイビング、水泳

さて、AとBの違いは何だろうか?

Aは未経験でも見よう見まねである程度楽しめるもの。
Bは未経験でいきなり飛び込むと、重大事故の危険性があるものだ。

例えば走ってみるだけなら、足腰に問題のない人ならば誰でもできるし
予備知識はなくとも、シャトルとラケットでラリーをしてみることは可能だ。
とりあえずやってみて楽しかったら、きちんとした形で練習してみてもいいスポーツである。
しかしパラシュートだけを持たされて、いきなり飛行機から飛び降りることはできないし
泳げない人が足のつかない水の中に飛び込むのは、明らかに危険だ。
Bに分類されたのは、未経験の人が「とりあえずやってみる」のできないスポーツである。

そしてスキーやスノボは、実はBのカテゴリーに属するスポーツだ。
未経験者がいきなりやるのには危険なスポーツなのである。
緩やかな斜面から始めれば大丈夫だと思っているかもしれない。
だが、緩やかな斜面だったとしても
コントロール方法を知らなければ、かなりの脅威になる。
自分が転ぶだけならばまだ良い。
場合によっては他の人に衝突したり、予期せぬ危険を生む可能性もある。
そのため、未経験からスキーやスノボをはじめる前に、
次の3っつのポイントを確認しておいてほしい。

1.経験者(中、上級者)と一緒に行く
2.未経験者、初心者だけで行くときは、現地でスクールに入る
3.「この斜面は降りられない」と感じたときにすること

 

経験者と一緒に行く(中、上級者)と一緒に行く

未経験の人がスキーやスノボにいく場合
ある程度の腕前のある経験者に誘われるケースがほとんどだろう。
あるいは未経験者のほうから、経験者を誘ってみてもいいかもしれない。
とにかく、できることならば経験者と一緒に行く。
経験者と一緒ならば、板やウェアをはじめとする用具の相談にも乗ってもらえるし
注意しなければならないことなども、事前に知ることができるだろう。
中、上級者と一緒ならば、教えてもらったり助けてもらうことも期待できる。
スカイダイビングでタンデム飛行をするように、
まずは一度、それなりに経験のある人と一緒に行くのが良いだろう。

 

未経験者、初心者だけで行くときは、現地でスクールに入る

わざわざレッスンを受けるなど、少し敷居が高く感じるかもしれない。
だがこれは、あなたの、更には同じスキー場にいる人達の安全のためなのだ。
未経験者、初心者だけで行くときは、現地でスクールに入り講習を受けてほしい。
なぜなら未経験者のフォローをするには、ある程度の腕前が必要だ。
初心者と未経験者の組み合わせでは、絶対に共倒れになってしまう。
ほとんどの場所で、グループレッスンやファミリーレッスンなども受け付けているので
一緒に行った人と一緒にグループレッスンを申し込めば
みんなでワイワイとレッスンを受けることもできる。
また、未経験者の指導につく先生たちは経験豊富なベテランも多い。
滑る恐怖心を与えないよう、上手に指導してくれるはずだ。
少し面倒に感じるかもしれないが、スクールに入った方がその後の上達も早いだろう。

 

「この斜面は降りられない」と感じたときにすること(スキーの場合)

多少の経験は積み、
最初に練習していたコースとは別のコースに挑戦してみようと思った。
あるいは未経験のままリフトに乗って上に上がってしまった。
そのような場合、いざコースに出てから「ヤバイ。ムリ」というケースがある。
自分の実力では安全に斜面を降りられない、あまりにも怖いと感じた場合だ。

大きく分けて2つの方法がある。
1つは、何とか滑って降りる方法。
もう1つは、諦めて歩いて降りる方法だ。

まずは何とか滑って降りる方法を考えてみよう。
コツは下の図だ。

イメージとしては斜面を横切る感じだ。
下に向かおうとするのではなく、横に向かう。
恐怖を感じない程度に下向きの角度をつけながら斜面を横切る。
そして斜面の端についたら、いったん雪に座り込んでも良いので向きを変える。
向きを変えたら、また同じように斜面を横切っていく。
例えるならば、登山鉄道のスイッチバックだ。
下に向かうよりも横に向かうほうが技術的には楽なので、こういった方法も有効なのである。
注意点としては、斜面を横切る前に斜面の上の方を見て
降りてきている人の邪魔にならないことを確認することだろう。
次に諦めて歩いて降りる方法を考える。
スキー板を外したら次の3っつの行動を取る。

・スキーブーツのバックルをゆるめる(または足首から上を外す)
・板やストックを杖にしてバランスを取る
・斜面の端を歩く

スキーブーツは固くて重くて、とても歩きにくく感じるだろう。
しかしそのぶん雪に食い込むので、滑り止めになる。
間違ってもスキーブーツを脱ごうとは考えないことだ。
バックルをゆるめたり、外したりすることで、かなり足首は動くようになる。
少し大変だが、何とかそれで頑張ってほしい。

外した板は滑走面を向かい合わせることで1まとめにし、片方の肩にかつぐ。
空いている手で2本のストックをまとめて持ち、杖の代わりにする。
またはストックはループに手を通してブラブラとぶら下げる形にし、
2本の板を左右の手で1本ずつ持ってみてもいいかもしれない。
斜面の様子や本人の体力に合わせて調整してみるといいだろう。

あとは斜面の端を歩く。
大変だがそれしか方法がない。

 

スキーで絶対にやめてほしいこと

スキー靴が歩きにくい、持ちにくい、重いからといって
靴を板につけたまま、スキー靴を脱いではいけない。

まさかと思うかもしれないが、実際にいたのだ。
先日出かけたスキー場で、斜面を降りられなくなった初心者の男性が、
スキー靴をつけた板を手に持ち、えっちらおっちらと歩いていた。
流石に靴下では寒いと思ったらしく、
スキー靴からインナーを抜き取って、それを履いていたのだが、
インナーと分離されたスキー靴の外側(シェル)は
スキー板についたままになっていた。

スキーやスノボードの板というのは、実は結構重い。
しかも板のフチにはエッジと呼ばれる金属がついている。
斜面を滑り落ちていく板は凶器そのものだ。
その上滑りやすいようにバランス良くできているので
板だけでもおどろくほど見事に滑っていってしまうのだ。
実際に人の手を離れたスキーやスノーボードの板が斜面をすごい勢いで流れていき
他人を怪我させたり、他人のものを壊すなどの事故につながったケースも存在している。
私が見た前述のケースでも、
その男性が一息つこうと板を下に置いた途端、板がスゴイ勢いで滑り出していった。
一般的にスキーには流れ止めの機構がついており、
スキー靴が板から離れれば、流れ止めが作動するようになっている。
しかし逆に板と靴が一緒になっていた場合、流れ止めは作動してくれないのだ。
幸いその人が板を置いたのが、止まっていた私のスグ上だったたのと
私自身が「なんかあの人危なっかしいな」と警戒していたため、板を受け止めることができたが
そこにいたのが子どもだったり、事態を把握していない人だったりしたら
大惨事の引き金になりかねなかった事態である。

話を聞けば全くの初心者とのこと。
仕方がないのでまずは靴をちゃんと履いてもらい、
板は私が預かってセンターハウスまで運ぶことにして、本人は歩いて降りてもらうことにした。

スキー靴は重いし固い。
だが歩きにくいからといって、雪の上でスキー靴を脱いでそれを板にはめてはいけない。
絶対だ。


Facebookやってます(フォローはお気軽にどうぞ)

https://www.facebook.com/rei.ishi

こんな記事を書いています

減速比や変速比とは?最終減速比が上がればトルクも上がる?

スマホでキレイなイルミネーション写真を撮る超簡単テク!

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA